東金市近郊の住宅建築 海岸屋ふー

O 邸

January 2015:  内装

設計・施工|   海岸屋ふー

お客様が新築マンションを購入されて、一度も住むことなくそのまま内装の改装をされたというケースでした。

お客様は美術に造詣の深い方で、それだけに新建材でまとめたマンションの内装には満足できないとおっしゃっていましたので、改装に際しても素材や工法をよく検討しました。

具体的には、和室の内装は和紙を貼ったのですが、産地を指定した手漉きの和紙を使ったこととか、リビングの左官仕上げは漆喰ですが、海藻を煮た糊や本麻のメッシュなど、今ではなかなか手に入らない材料で構成されていることなどがあげられます。左官職も経師も一流の技術を持った人を探して依頼しました。

お客様が敬愛する美術家の杉本博司さんの建築、その杉本さんが手本にしたという吉田五十八の作品などを学びながら、できるだけ簡素な見え方になるように工夫しました。そうやって、お客様の愛する美術品がいっそう映えるような、上質な背景としての室内をつくりだせたのではないかと思っています。

リビング|漆喰壁に床は無垢材。障子は吉村順三ゆかりの吉村障子。

リビング|漆喰壁に床は無垢材。障子は吉村順三ゆかりの吉村障子。

リビング|漆喰は染料や顔料ではなく土を混ぜて色出しをしています。

リビング|漆喰は染料や顔料ではなく土を混ぜて色出しをしています。

吉村障子が美しい和室と洋室。畳は備後表。畳の縁(へり)は本麻を使用しています。

吉村障子が美しい和室と洋室。畳は備後表。畳の縁(へり)は本麻を使用しています。

洋室|土佐の手漉き和紙を襖に貼っています。一流の経師さんの仕事。

洋室|土佐の手漉き和紙を襖に貼っています。一流の経師さんの仕事。

洋室|土を混ぜて漉いている手の込んだ和紙。色褪せしないため、見た目・性能とも良い。

洋室|土を混ぜて漉いている手の込んだ和紙。色褪せしないため、見た目・性能とも良い。

和室|白銀比の襖は和の風合いやフォルムを醸し出しています。障子は右奥に収納。

和室|白銀比の襖は和の風合いやフォルムを醸し出しています。障子は右奥に収納。

和室|床の間の木材は施主の見立て。お客様をお連れして木曽檜の無垢材を直接選んでいただきました。

和室|床の間の木材は施主の見立て。お客様をお連れして木曽檜の無垢材を直接選んでいただきました。

和室|右側、襖の引き手は鍛造作家の田中千絵さん。鉄を叩いて漆を焼き付け塗装しています。

和室|右側、襖の引き手は鍛金作家の田中千絵さん。銅を叩いて漆を焼き付け塗装しています。

リビング|施主こだわりのペーパーナイフチェアで心落ち着く空間。

リビング|施主こだわりのペーパーナイフチェアで心落ち着く空間。

PAGE TOP

site by aguije inc.