HPを見たからと言って連絡をいただいたのは千葉の森林組合からです。日本の林業というのはとても難しい状態になっていると言われています。そして千葉県というところは他県に比べて森林率も極めて低く、林業の規模も小さいと言われています。千葉でも私たちの地元には山武杉という優良な杉がありますが、特有の病気が蔓延していて、決して見通しは明るいものではありません。

　そんなふうに幾重にも困難な状況ではあるのですが、ならば何一つ打つ手がないのかと言えば私たちはそうは考えません。それは、そういった一つひとつの問題が、あくまでも経済至上の効率化された住宅産業から見た評価であるからです。林業の規模が小さいと言っても私たちの規模はもっと小さく、価格が高いといっても現在の住宅に占める木材費はそれほどの割合でもなく、流通や在庫の問題があるとしても、もともと私たちはとてもゆっくりと家を建てる（現在の風潮に比すれば）やりかたなのです。

　それよりも、地元で顔の見える相手から素性の確かな木材を使わせてもらえることや、志を同じくする木材生産者たちと出会えることのほうがもっともっと核心にせまる重要さを持つと思っています。まだ始まったばかりでどんな展開になるのかわからないことばかりですが、明日につながる試みになるならばと思って参加させていただいています。