施主は、東金で長年自然農を実践している方で、以前からの知り合いでした。
借りて住んでいた家とその土地を取得したので建て替えを希望され、設計施工のご依頼を受けました。

まず考えたのは「ベニヤなどの新建材、またペンキやプラスチックなどの石油化学系のものをを使わないこと」。これは施主の営んでいる農法が化学肥料や農薬を使わないケミカルフリーなスタイルだからこそ、それを支える住まいも同じ主義であると考えたためです。

そしてもうひとつ念頭においていたのは、「低予算であっても良質なものでつくる」。具体的には、瓦でなくトタン、ヒノキでなく杉、タイルではなくモルタル、といった部分ですが質素な材料でも優秀な職人の施工によって、安っぽくない表情にすることができました。